学校法人札幌大学 様

アクティブラーニングを主軸に、実践的な学びを提供する札幌大学様。社会のさまざまな課題に主体的に取り組み、問題を解決するスキルを身につけてほしいとの思いから、英語教育にも力を入れています。このたび、自学自習ツールとしてスタディサプリENGLISHを導入された同大学事務局の秋山様、川原様、英語専攻教授の佐藤様、学生の稲村様に、導入の経緯や学習の効果についてお話を伺いました。

EdTechを活用した語学教育を提供するためスタディサプリENGLISHを選定

札幌大学様がスタディサプリENGLISHを導入された経緯を教えてください。

秋山様:
背景には、札幌大学が2018年度に策定した中長期計画があります。計画の策定にあたっては、文部科学省が取りまとめた「2040年に向けた高等教育のグランドデザイン」や、経済産業省がスタートした「未来の教室」を参考にしました。これらを見ると、今後国が語学教育やEdTechを活用した学びに注力していこうとする姿勢が伺えます。
EdTechを活用した語学教育を実現するツールを考えたとき、スタディサプリENGLISHなら要件を満たすのではないかと考えました。私はもともと入試課にいたこともあり、高校生のあいだでスタディサプリがよく使われていることを承知していたのです。
川原様:
スタサプENGLISHを本格的に導入する前には、実験的にお試し期間を設け、一部の学生にスタディサプリENGLISHを使ってもらいました。高校時代に受験勉強でスタディサプリを使っていた学生が多かったので、アプリを活用した英語学習への心理的ハードルは低かったようです。

事務局側での複雑な手続きがなく、利用申請から開始までがスムーズ

スタディサプリENGLISHの運用はどのようにされていますか?

秋山様:
スタサプENGLISHは正課教育を補う自学自習ツールとして、課外で利用するために導入しています。
川原様:
運用に関しては、大学から学生に利用希望を募って、リクルートさんにID申請をします。ID発行の連絡はリクルートさんから学生に直接通知があり、利用が始まります。学生が申込みをしてから実際に利用が開始するまで、複雑な手続きがなく非常に助かっています。

スタディサプリENGLISHを主に利用しているのはどういった学生ですか?

佐藤様:
現在は、1年生と2年生の2学年が利用しています。内訳としては英語専攻の学生が中心ですが、今後は全学に広げていきたいですね。
川原様:
英語教員を目指す学生には、TOEICや英語検定のスコアによって採用試験の一部が免除になるといった優遇を受けられることがあります。また、英語専攻の学生に限らず、就職活動の際にTOEICのスコアを求められることがありますので、今後は卒業後の進路に向けてスタディサプリENGLISHを利活用する学生が増えるのではないかと考えています。

スマホから気軽に学習につなげられるので、英語学習が習慣化できる

実際にスタディサプリENGLISHを利用している、学生の稲村さんにお話を伺いたいと思います。まず、稲村さんがスタディサプリENGLISHを利用しようと思われたきっかけを教えてください。

稲村様:
私は英語教員を目指しており、TOEICのスコアを上げたいと思っていました。スタディサプリENGLISHはCMなどで見て知っていたので、大学が費用を負担してくれると聞いて嬉しく思いましたね。

ふだん、どんなふうにスタディサプリENGLISHを使っていますか?

稲村様:
自学自習に用いることがメインなので、授業と授業のあいだや通学時間など、空いた時間に単語の勉強やTOEICの講義の動画などを視聴しています。スマートフォンを開いたときにアプリが目につくので、勉強しようという気になりますね。
スタディサプリENGLISHには学習がどれだけ続いているかカウントする機能があって、それが細切れでもいいから毎日少しずつ積み重ねようというモチベーションになりました。夜23時頃になると「連続記録が途切れてしまいますよ」とリマインドされるので、毎日アプリを開いて勉強することが日課になりましたね。6ヶ月間で140日連続して学習できました。

素晴らしいですね。スタディサプリENGLISHのコンテンツの品質や、ご自身のフィット感はいかがでしょうか。

稲村様:
TOEICに向けた単語学習としてとても使いやすかったです。単語テストで不正解だったところをチェックできる機能を使って、効率的に学習できました。
パソコンやスマートフォンで英語を学んだ経験はありませんでしたが、今回初めてスタディサプリENGLISHを使ってみて、とても便利だと思いました。スマホだと、ふだん何気なく使っているときに気軽にそのまま勉強につなげていけます。

スタサプENGLISH利用者の約7割が、学内の英語テストでスコアアップ

稲村さんは実際にスタディサプリENGLISHを利用してみて、どんな効果を実感されていますか?

稲村様:
TOEICの模擬テストのスコアが半年で100点以上伸びました。私は英語系のサークルに所属しているのですが、リスニングやスピーキング、語彙力、発音までよくなったと実感していますね。

事務局のみなさんや先生方からご覧になって、スタディサプリENGLISHの導入効果をどうお考えですか?

佐藤様:
学生の中でもスタディサプリENGLISHを利用するかどうかは千差万別ですが、積極的に学習しようという学生は、通学時間などを使ってコツコツと文法の勉強を進めています。自分でどんどん進めることができる、よくできた自学自習ツールだと思います。
川原様:
英語専攻の学生には英語の4技能(リスニング・スピーキング・リーディング・ライティング)のテストを導入しています。その中で、2021年度のスタディサプリENGLISHの利用者のうち約70%が、テストのスコアが向上していました。
2022年度からはスタディサプリENGLISHの効果測定をするために、学生にはアプリの利用開始前と利用開始後にTOEICを受けてもらう予定です。スコアの変化が目に見えたほうが学生のモチベーション向上にもつながるだろうと考えています。

英語力をベーシックに、自ら問題解決ができる人材を育てたい

今後、札幌大学様では英語教育を通して、どんな人材を輩出されたいと考えていますか?

秋山様:
本学ではアクティブラーニングを重視しています。グローバル化が進んだ予測不可能な時代において、語学力をもとに、自分自身で課題を発見し、解決していけるような人材を育てていきたいですね。
佐藤様:
語学力はあくまで土台であることを忘れてほしくないと思っています。英語専攻の学生として、ただ「語学ができる」だけでなく、自分が知らなかったことを知り、異なる世界や価値観があることを知るきっかけを作っていってほしいですね。
大学から巣立って社会に出れば、さまざまなことにぶつかるでしょう。そのとき、世界的な視点で未知のできごとを乗り越えられるような学生になってほしいと思います。英語は目的ではなく、あくまで手段。手段を身につけて、その上にいろんなものを積み上げていってほしいですね。